恐竜時代の「カワウソもどき」は母乳を飲むための「喉の装置」を持っていた

9 時間前 1

母乳が出るだけでは哺乳類にはなれない

母乳が出るだけでは哺乳類にはなれない母乳が出るだけでは哺乳類にはなれない / Credit:Canva

哺乳類といえば、母親が乳を出して子を育てる動物です。

けれども、乳を出す母親がいるだけでは、授乳は成り立ちません。

飲む側の赤ちゃんにも、乳を吸い、むせずに飲み込むための専用の装置が要るからです。

大人になった私たちが逆さまの姿勢でストローから飲み物を飲めるのも、同じ装置のおかげです。

装置の中心は、口の天井の奥にある柔らかい部分(軟口蓋)です。

ここはハンモックのように、左右からロープで引っぱられてピンと張っています。

ロープは筋肉(口蓋帆張筋)で、口の奥の左右にあるフック状の小さな突起(翼突鉤)に引っかけてあります。

赤ちゃんは、この張った天井に舌を押し当てて乳を吸います。

たるんでいては、舌の力が逃げてうまく吸えません。

飲み込むときは、喉の壁が引き寄せられて鼻への通り道にふたをし、喉がすぼまって乳を食道へ送ります。

この連携が崩れると、乳は鼻や息の通り道(気管)へ入ってしまいます。

喉の筋肉の付け根になるのは、フックのそばにある「喉の天井の骨」と、舌の付け根の骨組み(舌骨)です。

筋肉も軟口蓋も、死ねばすぐに腐って消えてしまいます。

けれども、ロープを掛けるフックは骨なので残ります。

フックの位置や形から、そこに掛かっていた筋肉を逆算できるのです。

問題は、どの骨もごく小さく壊れやすく、化石にめったに残らないことでした。

乳を吸う喉がいつ生まれたのかは、シカゴ大学の羅哲西(Zhe-Xi Luo)氏によれば科学者たちが何十年も知りたがってきた謎でした。

では、今の哺乳類が栄えるよりはるか昔の動物の口の奥にも、このフックはあったのでしょうか。

そしてフックがあったとして、それは今の哺乳類と同じ場所に、同じ形で付いていたのでしょうか?

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