「失敗できない」若者が35年で急上昇、所得格差との関連が明らかに

9 時間前 2

若者の「完璧主義」が急上昇している

完璧主義と聞くと、「几帳面」「努力家」「高い目標を持つ人」といった印象を持つかもしれません。

しかし心理学でいう完璧主義は、単なる向上心とは違います。

それは、過度に高い基準を自分に課し、それに届かない自分を厳しく責める傾向を指します。

つまり「うまくやりたい」ではなく、「完璧でなければ自分には価値がない」と感じやすい心理です。

研究チームは、この完璧主義を大きく2つの側面から捉えました。

1つは、自分に高すぎる基準を課し、それを達成しようとする傾向です。

これは「もっと良い結果を出さなければならない」と、自分を内側から追い込むタイプの完璧主義といえます。

もう1つは、失敗や他人の評価を強く恐れる傾向です。

こちらには、ミスへの不安、自分の行動への疑い、そして「周囲の人たちは自分に完璧を求めている」という感覚が含まれます。

特に後者は、不安や抑うつなどのメンタルヘルス問題と強く関わるとされています。

今回、研究チームは、1980年代末から2024年までに集められた完璧主義に関する研究データを統合し、時代によって大学生の完璧主義がどう変わってきたのかを調べました。

分析対象となったのは、米国・カナダ・英国の大学生を対象にした307サンプル、合計8万2939人分のデータです。

参加者の平均年齢は約20歳で、各研究では完璧主義を測定する標準的な心理尺度が使われていました。

そして研究チームは、それぞれの研究で得られた平均得点をデータ収集年と照らし合わせ、完璧主義の得点が直線的に増えているのか、それとも近年になって加速しているのかを統計的に調べました。

その結果、自己志向的な完璧主義、個人的基準の高さ、ミスへの懸念、自分の行動への疑念はいずれも上昇していました。

特に「他人が自分に完璧を求めている」と感じる傾向は、2000年代初頭以降に加速していることが示されました。

では、どの側面が特に深刻で、経済的な環境とはどのように関係していたのでしょうか。

より詳細な結果は次項で見ていきます。

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