冷蔵庫からロックンロールまで―米国、知られざる発明の250年

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この1972年のファイル写真は、ロックンロールの王様、エルヴィス・プレスリーがパフォーマンスをしている様子を捉えたものです。(AP通信/ファイル写真)

この1972年のファイル写真は、ロックンロールの王様、エルヴィス・プレスリーがパフォーマンスをしている様子を捉えたものです。(AP通信/ファイル写真)

By Sean Salai – The Washington Times – Thursday, July 2, 2026

 米国は、飛行機、コンピューターチップ、インターネット、自動車の組立ラインといった画期的技術を、250年にわたる産業の歴史の中で生み出してきた。しかしその一方で、冷蔵庫、バーコード、洗濯機、ドップラーレーダーのような、あまり注目されてこなかった逸品も発明している。

 歴史家たちは、7月4日の建国記念日は、電球や屋内配管と同じくらい現代の生活を向上させてきた知られざる発明を振り返る良い機会になると語る。

 一部の研究者は、英国に反旗を翻した建国の父たちの並外れた精神こそ、米国人の創造性の源泉だと指摘する。

 アリゾナ州立大学米国制度研究センター所長の米国史家ドナルド・クリッチロウ氏は「それは米国人の実践的思考と、個人の成功が社会全体の利益になるよう促す制度設計に帰着する。社会主義や共産主義社会は、その性質上、個人のインセンティブを十分に報いない」と語る。

 ピュリツァー賞受賞の憲法史家ジョセフ・エリス氏は、重要な要因として、ジョージ・ワシントン大統領が1790年の特許法に署名したことを挙げ、この法律により、発明者は自らの創造物から利益を得られるようになったと述べた。

 米国の特許制度は、冷蔵技術、自動車、原子力など、他国由来のアイデアを改良し市場化することを可能にした。

 エリス氏は「これほど多くの革新的なものを生み出す国は、世界に他にないと思う」と電話で語った。

 米国特許商標庁によれば、1790年以来、1200万件を超える特許が付与されてきた。最初の特許は、カリウムを含む鉱物・塩類であるカリの製造法を考案したサミュエル・ホプキンスに与えられた。

 鉄道時代の発明を研究するデービッド・レイノルズ氏は、1836年に特許番号制度が始まって以降、革新がさらに加速したと指摘する。

 ニューヨーク市立大学の歴史教授であるレイノルズ氏は「19世紀の発明はまさに無限だった。1830~40年代、蒸気機関とともに人々が西部へ移動し始めたことで勢いがついた」と語った。

 彼はまた、米国の典型的な発明家であるフランクリンが、「自然を理性的に理解することで社会は進歩する」という啓蒙思想を広めたことも強調した。

 ワシントン・タイムズの取材に応じたアナリストや専門家らは、あまり知られていない米国の発明が、世界中に靴づくりの効率化、より正確な気象予測、より迅速な買い物の実現をもたらしたと語った。

 エネルギー業界の幹部であり、スタンフォード大学未来燃料センターのメンバーでもあるマクシム・ソニン氏は、米国のイノベーションは20世紀から21世紀にかけても他国を圧倒し続けてきたと語る。

 ソニン氏は「私は世界中の大学や研究所の発明家たちと仕事をしているが、米国のイノベーション・エコシステムは世界最高だと自信を持って言える。発明家は他の国では事業化して起業することに慎重になるかもしれない。しかし、米国では実に多様なアイデアが実際に形になっていくのを目の当たりにすると、ここで革新に挑戦しようという気持ちになるのだ」と話した。

 米国の忘れられた初期の発明家の一人が、1760~1822年に生きたメリーランド州の技術者トーマス・ムーアである。彼は1802年に氷冷式保冷箱(アイスボックス)を発明した。

 メリーランド州公文書館によれば、ムーアは「農業者、発明家、起業家、測量士、技術者として、初期共和国の公共事業や農業改良に大きく貢献した人物」だった。

 彼は幾つかのプロジェクトでトーマス・ジェファソンやジェームズ・マディソンと緊密に連携した。1806年にはメリーランド州からオハイオ州へ至る連邦初の国道建設にも携わり、1818年から亡くなるまでバージニア州のチーフエンジニアを務めた。

 州公文書館のオーウェン・ローリー氏は「興味深い人物で、常に書き物をし、何かをいじっていたようだ」と話す。

 1802年、ムーアは毛皮で断熱した木箱の内部にブリキ製の冷却室を備えた装置で特許を取得した。食料を輸送中に冷やすためのもので、彼はこれを「冷蔵庫」と名付け、ジェファソンを招待してそれを見せるための手紙を送った。

 ニューヨーク大学のマーケティング講師アンジェリカ・ジャンチャンダニ氏によれば、ムーアの発明は、古代ギリシャやローマの人々が氷の塊や冷たい地下貯蔵庫を使って初めて食品を冷やして以来、社会を悩ませてきた問題を解決したと述べた。また同氏は、断熱された箱という彼の基本的な設計思想によって食品の入手がより容易になり、その仕組みは現代の冷蔵庫においても実質的に変わっていないと指摘した。

 ジャンチャンダニ氏は「ムーアの物語は、本質的に米国的である。彼は優れた発想を、工学的才能、ビジネス感覚、そして知的財産保護制度によって、家庭必需品へと変えたのだ」と語った。

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