
この記事の要点
- インドネシア当局が金融インフルエンサー規制を新たに施行
- 暗号資産推奨に認定資格を義務化し監督対象を発信者へ拡大
OJK、仮想通貨インフルエンサーに資格義務化
インドネシアの金融サービス庁(OJK)は2026年6月24日、金融サービス分野で情報を発信する個人や団体を対象とした新たな行動規範「OJK規則2026年第6号(POJK第6号)」を公表しました。
同規則は、仮想通貨(暗号資産)を含むデジタル金融資産の推奨を行う発信者に対し、金融分野の知識と能力を証明する認定資格の保有を義務付けています。
加えて、金融サービス事業者(PUJK)と提携してマーケティング活動を行う場合には、委託元となるPUJKが発信内容について責任を負うことも規則上で明確化されました。
同規則は2026年6月4日に施行されており、規制対象となる情報発信者の範囲や活動区分、違反時に講じられる措置などの詳細を規定しています。
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新規則が定める活動区分と資格要件
「情報発信者」の定義と3つの活動区分
規制の対象となる「情報発信者」とは、金融サービス事業者(PUJK)以外で、金融リテラシーの向上や消費者の意思決定に影響を与えることを目的として金融情報を発信する個人や団体を指すと同規則は定義しています。
こうした情報発信者の活動は「金融教育・マーケティング・推奨(レコメンデーション)」の3つに区分され、それぞれの区分ごとに異なるルールが適用されるとしています。
OJKは、情報発信者の社会的な影響力が高まっていることを踏まえ、責任ある情報発信を促す必要があるとして、発信内容に明確さや正確さ、誠実さを求めています。
仮想通貨推奨に認定資格を新たに義務化
3つの活動区分のうち「推奨」については、関連法令で許認可が必要とされる行為に限り、発信者は事前に必要な免許や資格を取得しなければならないと定めています。
たとえば、株式など資本市場(証券)商品の推奨を行う場合には、関連法令に基づき投資顧問(投資アドバイザー)の免許を取得する必要があります。
これに対し、仮想通貨を含むデジタル金融資産の推奨では、金融サービス分野の知識と能力を証明する認定資格(コンピテンシー認証)の保有が新たな要件として追加されました。
この区分により同規則は、仮想通貨に関する紹介や教育と、利用を直接促す推奨とを明確に区別し、それぞれに異なる要件を設けています。
不適合な発信にはアクセス遮断措置
規則に適合しない疑いのある情報発信が確認された場合には、OJKが発信者に対して書面による命令(Perintah Tertulis)を出せる仕組みも設けています。
加えて、規則に適合しない情報発信が認められた場合には、OJKが電子媒体上で当該コンテンツへのアクセスを遮断する措置を講じることも規定しています。
PUJKと情報発信者の間で締結済みのマーケティング契約については、規則の施行日から6カ月以内に内容を新ルールへ適合させることを求めています。
今回の行動規範は、2011年に制定され、2023年の金融セクター整備・強化法(P2SK法)で改正されたOJK法を法的根拠として運用されています。
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仮想通貨監督の対象が発信者にも拡大
今回の行動規範により、2023年の法改正で商品先物取引規制当局(Bappebti)から仮想通貨の監督権限を引き継いだOJKは、監督対象を取引事業者に加え、金融情報を発信する個人や団体の行動領域にも拡大しました。
制度の運用にあわせて、OJKは規則本文に加え、必要な対応を整理した要旨(Abstrak)や、制度の内容を解説するよくある質問(FAQ)も公開しています。
これにより、仮想通貨の推奨を行う情報発信者は認定資格の取得が前提となり、PUJKと提携してマーケティング活動を行う場合にも、6カ月の経過措置期間内に契約内容を新規則へ適合させる必要があります。
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