
この記事の要点
- 米SECが仮想通貨ETF含む新型ETF審査枠組み見直しへ意見公募
- ステーキングETFなど新規申請の審査に影響へ
SEC、仮想通貨ETFの審査枠組みを再検証
米証券取引委員会(SEC)は2026年6月30日、仮想通貨ETF(上場投資信託)を含む新たな種類のETFについて、規制や審査のあり方に関する27項目の質問をまとめた意見公募を公表しました。
今回の意見公募は、新たな規則の導入を提案するものではなく、これまでの審査・登録手続きが仮想通貨関連ETFなどの新型商品にも適用できるかを確認するため、市場関係者から幅広く意見を募ることを目的としています。
すでに取引されているビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)の現物ETFは今回の見直しには含まれず、今後申請されるステーキング機能やトークン化資産、その他の暗号資産を組み込んだETFが主な対象となります。
SECがこうした検討を始めた背景には、2026年5月にイベント契約型ETFの発効が相次いで延期された経緯があり、新型ETFに対応した審査基準や制度運用の見直しに向けて意見公募を実施するとしています。
米国全取引所で枚数制限が全廃へ
投資会社法・上場規則・登録制度を検証
契約型ETF延期で審査制度に疑問符
今回の意見公募は、2026年5月に選挙結果などを原資産とするイベント契約型ETFの発効が相次いで延期されたことを受けて実施されました。
この対応についてSECのポール・アトキンス委員長は、事業者が自ら発効を延期した判断を歓迎するとともに、ETF市場の資産規模が2019年以降に約3倍へ拡大したことに言及し「新しい商品は新しい問題を提起する」と述べました。
公募文書では、仮想通貨資産やブロックチェーンを活用した戦略が、イベント契約と並ぶ非伝統的なETFの代表例として明示的に示されています。
3制度の妥当性を27項目で問う
今回の公募では、File No. S7-2026-24のもとで示された27項目の質問を通じて、新型ETFを現在の制度で適切に審査できるかを検証する方針が示されており、論点は投資会社への該当性、ETFの上場制度、登録手続きの3つに整理されています。
まずSECは、商品(コモディティ)とされる仮想通貨などの有価証券ではない資産を主に保有するファンドを、1940年投資会社法上の投資会社として扱うことが適切かを、検討事項の一つに挙げています。
続いて、多くのETFが個別の免除命令を受けることなく上場できる2019年制定のRule 6c-11を取り上げ、その前提となるアービトラージ(裁定取引)の仕組みが、非伝統的な資産を組み込んだETFでも十分に機能するかを検証するとしています。
さらに、Rule 485に基づく登録届出の自動発効制度についても、通常60日から75日で効力が生じる現在の審査期間が、前例の少ない新型ETFにも適しているかを市場へ問いかけています。
新規申請が対象、意見を60日間受付
3つの領域をめぐる見直しが実際に及ぶのは、ステーキング機能やトークン化資産、追加のアルトコインを組み込んだ、今後申請される新たな仮想通貨連動商品に限られます。
こうした論点について市場関係者から幅広く意見を募るため、SECはコメントをオンラインフォームやメール(rule-comments@sec.gov)、郵送で受け付けています。
提出されたコメントはすべて公開記録として扱われ、受付期間は連邦官報への掲載日から60日間とされています。
受付終了後は寄せられた意見を踏まえて制度上の対応を検討するとしており、追加の規則制定に向けた具体的なスケジュールは今後の検討に持ち越されています。
仮想通貨ETF大量誕生と淘汰局面
仮想通貨ETF申請拡大の中で進む制度の再構築
SECが審査基準の見直しを進める一方、米国ではビットコインとイーサリアムの現物ETF承認を受け、対象資産や運用手法を広げた仮想通貨ETFの申請が相次いでいます。
こうした申請の増加を背景に、米議会では市場構造法案の審議が続いているほか、SECでも商品分類の整理が進み、仮想通貨市場を巡るルール整備は複数の分野で同時に動いています。
今回の意見公募もこうした制度整備の一環に位置付けられており、SECは寄せられたコメントを踏まえ、今後の制度対応を検討するとしています。
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Source:SEC発表
サムネイル:Shutterstockのライセンス許諾により使用

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