
新華社通信が公開したこの写真は、2026年7月6日(月)、南太平洋で中国の原子力潜水艦から発射された長距離弾道ミサイルの発射実験の様子を捉えたものだ。(李向超/新華社通信提供、AP通信経由)
By Bill Gertz – The Washington Times – Wednesday, July 15, 2026
中国とロシアの軍当局者が、中国国内で開いた極秘会合で、ウクライナ軍の重要な通信手段となっている米宇宙企業スペースXの衛星通信網「スターリンク」を破壊する計画について協議していたことが、調査報道機関などが入手した内部文書で明らかになった。
機密文書には、中露両国軍による一連の非公開軍事フォーラムの内容が記されている。その一つには、スターリンク衛星網を攻撃する共同計画が示されている。
文書は調査報道サイト「インサイダー」、ドイツ誌シュピーゲル、フランス紙ルモンドが共同で入手した。2023年11月に中国・広州で開催された「第3回中露軍事技術協力フォーラム」のスライド資料4点が含まれている。
報道によると、会合では、①宇宙兵器と衛星攻撃②統合防空・ミサイル防衛③自律型スウォーム兵器・徘徊型弾薬④次世代装甲車⑤軍用航空の5分野について協議が行われた。
インサイダーは「これらの文書は、中国がロシアのウクライナ侵略戦争に対して『中立』を保っているという主張が虚構であることを示している」と指摘した。
さらに「単なる政治的な連携を超え、単独では開発できない兵器を共同開発するための、組織的かつ多分野にわたる軍事協力計画が進められており、その対象は最も機密性の高い戦略兵器システムにまで及んでいる」と報じた。
これは、ウクライナ戦争を巡る中国政府の「中立」姿勢と矛盾する。
米軍当局はこれまで、中国が電子部品や工作機械、無人機(ドローン)などをロシアに供給し、戦争遂行能力を間接的に支援していると非難してきた。
また、ロイター通信は5月、欧州情報機関の分析として、中国軍が2025年後半に約200人のロシア軍関係者を中国国内で秘密裏に訓練していたと報じている。
スターリンク対策に関する文書には「内部用」と記され、中国の主要宇宙・防衛企業、中国航天科技集団(CASC)の研究者2人が説明役を務めていた。
資料では、数千基のスターリンク衛星について、低軌道を占有し、周波数帯域を大量に使用することで「宇宙封鎖」を形成する脅威だと位置付けている。
対抗策としてまず、外交的、法的圧力を利用してスターリンク衛星の増強を阻止し、周波数帯や軌道利用を制限して宇宙空間へのアクセスを妨げることを提案している。また、重要地域で共同の電波妨害(ジャミング)を実施する構想も盛り込まれた。
さらに別の段階では、サイバー攻撃によって衛星通信網を破壊する計画も示された。資料には「認証の偽装、ウイルス感染、脆弱性の悪用」と記されている。
具体的には、スターリンクの端末やネットワークにマルウエア(悪意あるプログラム)を侵入させ、制御システムを停止させることを狙うという。
また報道は、物理的攻撃について「資料には具体的な兵器は示されていない」とした上で、「1発のロケットで大量の鋼球など高密度の破片を散布する兵器や、多数の低価格キューブサット(超小型衛星)を放出し、スターリンク衛星に体当たりさせる方法も理論上は考えられる」と指摘した。
中国は2023年の会合以降、こうした構想をさらに発展させているとみられる。中国軍の研究論文では、レーザー兵器やマイクロ波兵器、対衛星ミサイルを用いた衛星攻撃について議論が進められている。
ドイツのワーデフール外相はシュピーゲルに対し、「中国によるロシア軍への支援が、これほど広範囲に及んでいるという事実は極めて憂慮すべきだ」と述べた。
その上で「中国は、このような行為が欧州の安全保障上の根幹的利益に反することを認識しなければならない」と強調した。

2 日前
1





English (US) ·
Japanese (JP) ·