モルガン・スタンレー「米国株・国債のトークン化」を開始|大手銀で初

2 時間前 1

音声で聞く

この記事の要点

  • モルガン・スタンレー、米国株・国債のトークン化を開始
  • JPモルガンら20社がDTCCの新サービス利用を契約

まずはトークン化株式を詳しく

Googleニュースで「優先ソース」に登録すると、
BITTIMESの記事が見つかりやすくなります

大手銀初、米国株のトークン化を開始

米金融大手モルガン・スタンレーは2026年11月4日、DTCC(米国証券保管振替機関)の新サービスを通じ、米国株式と米国債のトークン化を開始したと発表しました。

同社が利用する「DTCCトークン化サービス(DTS)」は10月28日に商用サービスを開始しており、モルガン・スタンレーは最初に参入した大手銀行のひとつとなっています。

DTSでは、従来の証券と同等の所有権や投資家保護を維持しながら、証券をブロックチェーン上でトークン化し、デジタルウォレット間で移転できる仕組みを提供しています。

モルガン・スタンレーはこの仕組みを通じて、証券の流動性向上や担保移転の効率化、資本効率の改善を目指しており、既存の金融市場とブロックチェーンを接続する取り組みを進めています。

モルガン・スタンレーが、米国預託証券保管機関(DTC)に保管されている米国株式や米国債をトークン化する取り組みに参加し、DTCCの「トークン化サービス(DTS)」開始後、RWAのトークン化に取り組む初期参加銀行の一つとなったことを発表しました。

米証券インフラDTCC、トークン化を商用化

株式・国債をチェーン上で移転可能に

DTCC傘下のDTC(預託信託会社)は114兆ドル(約1京8,000兆円)を超える証券を保管しており、DTSでは対象となる証券の権利をブロックチェーン上のトークンとして表現する仕組みを採用しています。

対象にはラッセル1000指数の一部構成銘柄、主要指数に連動するETF(上場投資信託)、米国債などが含まれ、トークン化できる証券の範囲は限定されています。

これらの証券は従来型とトークン化された形態の間で相互変換でき、登録済みのデジタルウォレットへ移転する際も、元の証券と同等の所有権や投資家保護、経済的権利を維持する設計となっています。

SECのノーアクションレター取得から約10カ月で商用化

DTCは2025年12月11日、証券トークン化サービスの運営に向けて、SEC(米証券取引委員会)スタッフからノーアクションレターを取得しました。

この通知では、対象証券や利用するブロックチェーンなどに条件を設けたうえで、SECスタッフが特定の規制に基づく法執行措置を勧告しないとの立場が示され、DTCには3年間の運用期間が認められています。

その後、DTCCは2026年7月15日、30社以上の金融機関やデジタル資産関連企業とともに、トークン化された米国株式や米国債を利用した本番環境での取引に成功し、証券の移転や担保差し入れ、レポ取引などを検証しました。

DTCCはこの実証を経て10月28日に商用サービスを開始しており、デジタル資産部門のナディーン・シャカール氏は、業界との継続的な協力や規制当局との対話が実用化につながったと評価しています。

JPモルガンやシティなど20社が参画

DTSの商用開始に合わせ、モルガン・スタンレーのほか、JPモルガン、シティ、バンク・オブ・アメリカ、バークレイズ、BNPパリバ、フィデリティ・インベストメンツ、UBS、ステート・ストリート、シタデル・セキュリティーズなど、計20社のDTC参加企業が利用契約を締結しました。

金融機関による利用に加え、BitGo、Fireblocks、Broadridge、Ondo、Tradeweb、Matter Labsなど17社がウォレットや技術面の協力企業として参画し、サービスの開発には150社以上が参加する業界ワーキンググループの意見も反映されています。

こうした企業が参画するDTSは、現在Canton NetworkとDTCCのプライベートBesuネットワークに接続されており、商用サービスの開始時点では、この2つのネットワークが利用基盤となっています。

DTCCは2027年に対応ブロックチェーンを追加する計画を示しており、DTC参加企業の受け入れも順次拡大する方針です。

モルガンS、2027年にトークン化株式の取引対応を計画

モルガン・スタンレーは2026年4月、トークン化を顧客資産の移動や投資サービスの中核技術として位置づける事業方針を表明しており、既存の金融サービスとブロックチェーン技術を組み合わせた事業基盤の構築を進めてきました。

同社のデジタル資産戦略責任者エイミー・オルデンバーグ氏は10月のインタビューで、代替取引システム(ATS)におけるトークン化株式の取引対応を2027年第1四半期に目指すと説明し、関連商品の不足や顧客需要の形成を課題に挙げています。

こうした自社の取引基盤の整備が続くなか、モルガン・スタンレーは今回のDTS利用によって既存の証券保管インフラを通じた株式・国債のトークン化に着手しており、同氏は市場インフラとの接続を通じて得られる実務経験がデジタル資産事業の継続的な開発に役立つとの見解を示しています。

※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=158.39 円)

>>トークン化関連の最新ニュース一覧はこちら

Source:Morgan Stanley X投稿
サムネイル:Shutterstockのライセンス許諾により使用

記事全体を読む