
メルカリのアプリ1つでビットコイン(BTC)を1円から売買できるサービスが、国内の仮想通貨初心者を中心に広がりをみせています。
メルコインは、フリマアプリ「メルカリ」の子会社であるメルコイン株式会社が運営する暗号資産取引サービスで、メルペイ残高や売上金をそのまま暗号資産の購入資金に充てられる点が最大の特徴です。取り扱い銘柄も順次拡充されており、2025年時点でビットコインをはじめとする複数銘柄が売買対象となっています。
一方で、販売所形式によるスプレッドコストや外部ウォレットへの送金制限など、専業の暗号資産取引所とは異なる制約もあります。利便性を正確に把握した上でサービスを選択できるように、仕組み・手数料・始め方などをわかりやすく解説しています。
メルカリ・仮想通貨始め方
メルコインとは?メルカリで始める仮想通貨
メルペイ残高・売上金で1円から購入可能
メルコインは、メルカリアプリの画面内から直接仮想通貨(暗号資産)を売買できるサービスです。フリマアプリの売上金やメルペイ残高をそのまま購入資金として利用できるため、銀行口座からの入金手続きを省いて暗号資産の取引を始められます。
最低購入金額はメルカリ公式ヘルプによれば1円単位に設定されており、余ったポイントや端数の売上金を活用したい層にとって参入ハードルを大きく下げる設計となっています。
売却して得た資金はメルペイ残高に戻るため、メルカリでの買い物やコンビニ払いなどメルペイが使える場面でそのまま活用できます。この「買い物→売上金→暗号資産購入→売却→メルペイ残高」というサイクルが一つのアプリ内で完結することが、メルコインの最も大きな利便性です。暗号資産取引所の口座を別途開設する手間がなく、既存のメルカリアカウントと本人確認(eKYC)を済ませるだけで取引を開始できます。
メルコイン社の設立経緯と暗号資産交換業登録
メルコイン株式会社は2021年4月に設立された、メルカリの完全子会社です。
関東財務局長第00030号として2022年6月17日付で暗号資産交換業者の登録を受け、2023年3月9日に暗号資産交換業を正式開始しました。日本の資金決済法に基づく暗号資産交換業者として登録済みであり、金融庁が定めるセキュリティ・分別管理の基準を満たした上でサービスを提供しています。
提供形態は、メルカリアプリ内の「メルコイン」タブからアクセスする販売所形式です。専業の暗号資産取引所のように板取引(取引所形式)は採用しておらず、メルコイン社が提示するレートで売買する仕組みとなっています。ブロックチェーンの基盤技術はビットコインやイーサリアムの各ネットワークをそのまま利用しており、取引自体はパブリックチェーン上で処理されます。
メルコイン最新情報
取扱銘柄・最低金額・スプレッドを比較
BTC・ETH・XRP対応|1円単位で購入可能
2026年7月時点でメルコインが取り扱う銘柄は15銘柄まで拡大し、ビットコイン(BTC)・イーサリアム(ETH)・エックスアールピー(XRP)などの主要銘柄が含まれています。
銘柄数は専業取引所と比較すると少ないものの、初心者が最初に触れる銘柄として代表的なものはほぼ揃っており、メルコイン公式サイトで最新の対応銘柄一覧を確認することができます。
購入単位は1円から対応しており、少額から始められる点は他の専業取引所と比較しても遜色ありません。日本国内で購入できる暗号資産の全体像については日本で購入可能な暗号資産一覧も参考になります。メルコインで対応していない銘柄への投資を検討する場合は、専業取引所の活用も選択肢となります。
「手数料無料」の裏側、スプレッドの仕組み
メルコインはメルカリの公式発表によれば取引手数料を無料としているものの、販売所が提示する「買い価格」と「売り価格」の差額であるスプレッドという形で実際のコストが生じます。
購入時には市場価格より高く、売却時には市場価格より低いレートが適用されるこの差額が事実上の手数料にあたるため、「手数料無料」はあくまで明示的な売買手数料が0円という意味であり、スプレッドコストは別途発生します。
スプレッド幅は市場の変動状況によって随時変動するため、取引タイミングによってコストが異なります。板取引形式の取引所では「Maker手数料・Taker手数料」という明示的なコストが存在し、スプレッドが比較的小さいのが一般的です。メルコインのような販売所形式はレートの計算が不要で操作が簡単という利点がある一方、メルカリ公式のよくある質問でも案内されているように、スプレッドのコスト感を把握して利用することが望まれます。
仮想通貨取引所まとめ
メルコインの始め方|口座開設から購入まで
本人確認はオンライン完結
メルコインを利用するには、既存のメルカリアカウントに対して本人確認(eKYC)を完了させる必要があります。メルカリ公式ヘルプの案内によれば、スマートフォンのカメラで運転免許証やマイナンバーカードなどの本人確認書類を撮影し、顔写真とのマッチングを自動で行うオンライン完結型のKYCプロセスを採用しています。郵送手続きが不要なため、審査完了まで最短数時間から数日程度での開設が可能です。
すでにメルペイのスマート払いや残高払いを利用しており、メルカリアカウントの本人確認が済んでいる場合は、追加の本人確認なしにメルコインの機能を利用できる場合があります。また、仮想通貨の始め方の全体像を把握した上でサービスを選ぶことで、自分の目的に合った取引所選択ができます。
メルペイ残高からビットコインを購入
本人確認が完了したら、メルカリアプリのホーム画面下部にあるメニューから「コイン」または「メルコイン」のタブを選択し、購入する銘柄を選んでリアルタイムで表示される価格を確認したうえで購入金額を入力すれば、メルペイ残高または売上金から即時に決済されます。銀行口座からの入金も対応しており、メルペイへのチャージを経由することで、手元の現金も運用資金に充てることができます。
保有中の暗号資産はアプリの「コイン」画面から残高・評価損益を確認でき、売却操作も同画面から行えます。売却代金はメルペイ残高に反映され、メルカリでの買い物やコンビニ払いなどに即日利用できます。操作手順の詳細はメルカリ公式ヘルプで随時更新されているため、公式ガイドを参照しながら進めることが確実です。
仮想通貨の始め方
メルコインのメリット・デメリット
少額・アプリ完結・売上金活用の3つの強み
メルコイン最大の強みは、フリマアプリの延長線上で暗号資産取引を体験できる間口の広さです。メルカリの売上金を「出金してから入金して購入する」という二重の手間なく、アプリ内でそのまま暗号資産に変換できる仕組みは他の専業取引所にはない独自性があります。
専業の仮想通貨取引所では口座開設・銀行振込・資産購入という複数のステップが必要ですが、メルコインは既存のメルカリ利用者であればすでにその大半を済ませた状態からスタートできます。
1円単位という少額購入に対応することで投資初心者の心理的なハードルが低下し、数百円の売上金が残っている状態で「試しにビットコインを買ってみる」という行動を取りやすくし、暗号資産の仕組みを実体験として学ぶ入口として機能します。また、購入・売却の操作もシンプルで、指値・逆指値・レバレッジなどの複雑な注文形式がないため、初めての取引でも迷いにくい設計になっています。
デメリットは送金制限と銘柄数の少なさ
メルコインの最も大きな制約は、保有している暗号資産を外部のウォレットやほかの取引所へ送金できない点です。メルカリ公式のサービス説明によれば、売却代金はメルペイ残高への戻しのみで、暗号資産現物のまま外部に出庫することはできません。DeFiや独自のウォレット管理を前提とした運用を考えている場合は、専業取引所を選ぶ必要があります。
2025年時点で15銘柄程度にとどまる銘柄数は、BTC購入取引所一覧でも紹介されている複数の専業取引所と比べると選択肢が限られます。
販売所形式の性質上、板取引形式の取引所より実質的なコストが高くなりやすく、特に短期的な売買を繰り返す場合はスプレッドが積み重なるため、利用スタイルによって取引所選択時のコスト効率が変動します。
加えて売却後にメルペイ残高から銀行口座への出金は可能であるものの、現金化まで一定の手数料と時間を要する仕組みとなっています。
BTCが買える取引所
メルコインの税金処理と資産保管の基礎知識
20万円以下なら申告不要?売却益の課税基準
メルコインで暗号資産を売却して利益が出た場合、その利益は国税庁の所得税に関する情報でも案内されているとおり、原則として雑所得として課税されます。給与所得者の場合、暗号資産の売却益を含む雑所得の合計が年間20万円以下であれば、会社員として勤務先の年末調整のみで確定申告を省略できる場合があります(ただし副収入が別にある場合や住民税の申告が必要な場合は別途確認が必要です)。
暗号資産の税務処理に関しては複数の計算方法があり、メルコインでの取引でも取得価格・売却価格・売却時期の管理が必要であるため、暗号資産の税金・確定申告の詳細ルールについては専用ガイドで包括的に解説しています。
一方で、2026年以降の税制改正では申告分離課税20%への移行が議論されており、将来的には税率構造が変わる見込みがあるものの、施行時期は法改正の状況次第であるため、最新の動向を随時確認することが求められます。
メルコインの資産保管方式とセキュリティ構造
メルコインで購入した暗号資産はメルコイン社が管理するカストディアル形式で保管されます。自分自身で秘密鍵を管理するセルフカストディではないため、厳密な意味での「自分だけが資産を管理している」状態とは異なります。長期的な資産として暗号資産を保有し、ブロックチェーン上で直接操作したいと考えるユーザーには、ハードウェアウォレットやソフトウェアウォレットへの移管が選択肢となりますが、メルコイン単体ではこの出庫に対応していません。
セキュリティの面では、メルコイン社自体がアカウント管理とセキュリティ対策を担う構造のため、ユーザー個人が秘密鍵の漏洩リスクに直接晒されることは少ない反面、取引所サービス側のシステムリスクを完全には排除できません。
暗号資産の自己管理に移行したい場合、仮想通貨ウォレットの解説記事では適切なウォレットの選択と秘密鍵の管理方法などを紹介していますので参考にしてみてください。
仮想通貨ウォレット解説
よくある質問(FAQ)
メルコインとはどんなサービスですか?
メルコインは、フリマアプリ「メルカリ」の完全子会社であるメルコイン株式会社が運営する暗号資産取引サービスです。
メルカリアプリ内から直接ビットコインなどの暗号資産を売買でき、フリマの売上金やメルペイ残高をそのまま購入資金に充てることができます。関東財務局長第00030号として登録された正規の暗号資産交換業者であり、2023年3月9日に正式サービスを開始しました。
メルコインの手数料はいくらですか?
メルカリの公式発表によれば、売買手数料は無料です。ただし、メルコインは販売所形式を採用しているため、「買い価格」と「売り価格」の差であるスプレッドが実質的なコストとして発生します。
スプレッド幅は市場の変動状況に応じて随時変化するため、取引ごとにアプリ上で提示されるレートを確認した上で売買することが大切です。明示的な取引手数料がゼロでも、スプレッドコストがある点を念頭に置いて利用することが望まれます。
メルコインで買ったビットコインを外部送金できますか?
メルコインで保有している暗号資産を外部のウォレットや他の取引所へ送金することはできず、売却してメルペイ残高に戻す形が基本的な運用方法となる一方で、DeFiへの参加や独自のウォレット管理を目的とする場合は、外部送金に対応している専業の暗号資産取引所を選ぶ必要があります。
送金機能の有無はサービスの方針変更により将来変わる可能性があるため、最新の公式案内を確認することが求められます。
メルコインで得た利益は確定申告が必要ですか?
メルコインで暗号資産を売却して利益が出た場合、原則として雑所得として確定申告の対象となります。国税庁の案内によれば、給与所得者で暗号資産の売却益を含む雑所得が年間20万円以下の場合は確定申告が不要な場合があります。
ただし、住民税の申告が別途必要なケースや、複数の副収入がある場合は条件が異なるため、税理士や国税庁の公式資料で個別に確認することが確実です。
メルコインは安全に使えますか?
メルコインは日本の資金決済法に基づく暗号資産交換業者として正式に登録されており、金融庁の監督下で資産の分別管理やセキュリティ基準を満たした上でサービスを提供しています。ユーザーの資産はメルコイン社の固有資産とは分別管理されるため、万一サービス提供者が破綻した場合でも一定の保護が図られる仕組みがあります。
ただし、自己管理型(セルフカストディ)ウォレットとは異なりカストディアル形式であるため、サービス側のシステムリスクを完全には排除できない点も把握した上で利用することが大切です。
まとめ
メルコインは、メルカリアプリ内で完結する暗号資産取引サービスとして、暗号資産の敷居を大きく下げた存在です。売上金・メルペイ残高で1円から売買できる手軽さ、専用口座を別途開設する手間がない利便性は、初めて暗号資産に触れる層に向けた明確なメリットがあります。
一方で、販売所形式のスプレッドコスト・外部送金非対応・銘柄数の制限といったデメリットも存在します。フリマ売上金の活用や少額体験目的であればメルコインは有効な選択肢ですが、本格的な資産運用やDeFiへの参加を視野に入れる場合は、外部送金・板取引・豊富な銘柄に対応した専業取引所との組み合わせが現実的です。
また、税務面では売却益が雑所得として課税される点を把握し、年間の利益を適切に記録・申告することが必要です。将来的には金融商品取引法への移行や税制改正が予定・見込まれており、法制度の変化にも注視することが求められます。
サムネイル:AIによる生成画像

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