マスターカードがAIエージェント決済導入、リップルら30社超参画

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この記事の要点

  • マスターカード、AIエージェント間の自律決済サービス「AP4M」を発表
  • コインベース・リップルら30社超が参画、ステーブルコイン決済にも対応

Mastercard、AIエージェント間決済「AP4M」を発表

Mastercard(マスターカード)は2026年6月10日、AIエージェント同士の取引を許可・決済する新サービス「Agent Pay for Machines(AP4M)」を発表しました。

同サービスの導入により、企業はAIエージェントが実行する支払いをカードや銀行口座、ステーブルコインをまたぐ複数の決済手段で受け入れられるようになり、1セント未満の少額取引も自動処理の対象に含まれるとしています。

同社のヨルン・ランバート最高プロダクト責任者は発表のなかで「AP4MはAIビジネスモデルの新たな成長機会を生み出す」と述べ、大量・少額・高速・低遅延という従来と異なる規模の取引が可能になり得ると見方を示しました。

構想の実現に向けては、Ripple(リップル)やCoinbase(コインベース)、OKXといった仮想通貨関連企業のほか、Stripe(ストライプ)など30社超が初期参画企業として名を連ねています。

AIエージェントが自律取引するAP4Mの構造

花屋・物流が示すAI自律決済の実例

今回のAP4Mについてマスターカードは、2025年に導入した枠組み「Agent Pay」を、高頻度・低遅延・少額の機械主導取引に対応するよう拡張したサービスと位置付けています。

店頭やオンラインの従来決済が利用者の操作によって都度実行されるのに対し、AP4MではAIエージェント同士がバックグラウンドで継続的に取引を進める仕組みが採用されています。

具体例として、花屋を開業する事業者がAIエージェントにサイト構築を依頼し、ドメイン取得や決済ページの導入に伴う支払いを予算の範囲内で自動処理するケースが紹介されています。

物流分野では、配送ルートを管理するエージェントが運賃の支払いや搬入口の予約、倉庫利用料の精算を貨物の移動に合わせて実行する活用例も示されています。

支出上限の強制適用で不正を防ぐ構造

こうした機械同士の取引を成立させるため、AP4Mには認証・権限制御・取引実行・決済完了の4段階を支える機能が組み込まれています。

機能 内容
クレデンシャル付与 全エージェントに認証情報を発行し、相互に認識できるようにする
権限設定 承認ルールや支出上限をプログラムで強制適用する
取引実行 検証済みの参加者がシステムを横断して継続的に取引する
決済完了 カード・口座・ステーブルコインをまたぐ着金保証付きの決済

発表によれば、認証の段階では検証技術「Verifiable Intent(ベリファイアブル・インテント)」を通じて異なるエコシステムに属するエージェント同士を識別し、そのうえで企業が設定した支出上限や承認条件を取引ルールとして適用できる仕組みが採用されています。

決済時にはカードや銀行口座、ステーブルコインを横断するマルチレール決済に対応しており、着金保証を伴う形で取引が完了すると説明されています。

コインベース・リップルが語るAP4Mへの期待

こうした基盤整備について、コインベースのステーブルコイン事業開発責任者ニーナ・コフリン氏は「信頼ある決済ネットワークと、プログラム可能なデジタルドル、x402のようなオープン標準を組み合わせていく」と述べました。

同氏は、こうした連携が世界中のエージェントや企業、開発者による安全で拡張性の高い商取引を後押しするとの見解も示しています。

リップルの開発部門RippleXのマーカス・インファンガー上級副社長は、XRPレジャー(XRPL)とステーブルコイン「RLUSD」が機械主導の高速取引に対応できるよう設計されているとしたうえで「エージェントが許可された範囲でのみ取引できるよう、チェーン自体がルールを強制する」と述べました。

同氏は数秒単位での決済完了や監査証跡の確保を利点として挙げています。

マスターカード、仮想通貨事業を本格拡充

こうしたAIエージェント向け決済基盤の整備と並行して、マスターカードは2026年に入り仮想通貨関連事業の基盤拡充も進めており、5月にはニューヨーク州の事業ライセンス「BitLicense」を取得しています。

同ライセンスの取得により、ステーブルコインやトークン化預金(銀行預金をデジタル化した資産)を活用した決済・送金サービスを同州の規制下で提供できる体制が整いました。

今回のAP4Mには、ステーブルコインやカストディ(資産の保管・管理)、ブロックチェーン基盤を手がける事業者も初期参画企業として名を連ねており、マスターカードはAIエージェント向け決済とデジタル資産関連事業の両分野で取り組みを進めています。

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Source:Mastercard公式発表
サムネイル:AIによる生成画像

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