ポリゴンOMS、トロン対応でUSDT最大の送金インフラに接続

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この記事の要点

  • Polygon Labs、決済基盤OMSをトロンに拡大
  • 14.8兆円超のUSDT基盤と銀行口座を接続へ

まずはトロン(TRON)を詳しく

Polygon OMS、トロンの送金大動脈に接続

ポリゴン(Polygon/POL)を開発しているPolygon Labs(ポリゴン・ラボ)は2026年10月8日、企業向けステーブルコイン決済基盤「Polygon Open Money Stack(OMS)」がトロン(TRON)ネットワークに対応したと発表しました。

これにより、トロン上で事業を展開するフィンテック企業や送金事業者は、法定通貨の入金からテザー(USDT)の管理、クロスチェーン送金、銀行口座への出金までを、単一のシステム接続で処理できるようになります。

接続先となったトロンはUSDTの流通量が全ブロックチェーンで最大となっており、ポリゴン・ラボによると、その規模は940億ドル(約14.8兆円)を超え、全チェーンにおけるUSDT供給量の半分以上を占めています。

トロン上のUSDTはフィリピン・メキシコ・アルゼンチン・ナイジェリアなどでも送金や報酬の受け取りに利用されており、ポリゴン・ラボはこうした既存の資金移動を銀行口座や現金の決済網につなぐ構想を示しています。

入出金・送金・管理を1つのAPIに集約

USDT入金から法定通貨出金まで一元化

従来、トロン上で決済サービスを展開する事業者は、入出金処理やウォレット管理、クロスチェーン送金について、複数のサービス提供会社との契約やシステム接続を管理する必要がありました。

ポリゴン・ラボはOMSのトロン対応により、こうした個別契約や接続管理の負担を減らし、事業者が既存のトロン環境を維持したまま決済業務を運営できると説明しています。

統合された入金処理では、顧客ごとに固定のトロンアドレスを割り当て、受け取ったUSDTを該当顧客の残高へ自動的に反映する方式が採用されています。

入金後のUSDTはカストディアル型またはエンベデッド型のウォレットで管理され、事業者が設定した条件に従って資金移動を処理する構成となっています。

ブリッジ不要、1操作でチェーン間送金

クロスチェーン送金には、OMSに組み込まれた送金ルーティング技術「Polygon Trails」が使われ、トロンと他のブロックチェーン間の資金移動を処理する方式が採用されました。

同社によると、トロン上のUSDTをポリゴンチェーン上のUSDCに変換し、ブリッジを個別に操作することなく、1回の取引で送金できるとしています。

送金先では変換後のUSDCを受け取るため、受取人がトロン上のUSDTを自ら移動・交換する手続きも不要となります。

ポリゴン・ラボは、この機能を海外送金サービスやギグワーカー向け報酬支払いなどに組み込み、既存のトロン利用者が別のチェーンへ移行せずに決済できる環境を提供する方針を示しています。

米48州ライセンスと5万拠点を取得へ

こうした決済機能の統合に向けた事業基盤として、ポリゴン・ラボは2026年1月にCoinme(コインミー)とSequence(シークエンス)の買収計画を発表していました。

Sequenceは企業向けウォレットとクロスチェーン送金技術を手がける一方、Coinmeは米国48州で送金業ライセンスを保有し、5万カ所の小売拠点を通じた現金取扱い網を展開しています。

両社の技術と事業基盤をOMSに統合する計画となっているものの、Coinmeの買収には規制当局の承認が必要とされ、承認後に完全子会社として運営する方針が示されています。

企業向け決済基盤の信頼性確保に向けては、OMSのAPIとダッシュボードが2026年9月にSOC 2 Type 1審査を完了しており、企業顧客向けのセキュリティ基準を満たす体制が整えられているとポリゴン・ラボは説明しています。

自社基盤か接続型か、決済の覇権争い

ステーブルコイン決済をめぐっては、USDC発行企業Circle(サークル)が2026年9月16日、金融市場やリアルタイム資金移動向けの独自ブロックチェーン「Arc」のパブリックメインネットを公開し、金融機関や決済企業を含む100以上の組織が参加しています。

米決済大手Stripe(ストライプ)も9月30日、Open Standardが発行するステーブルコイン「Open USD(OUSD)」の自社サービスへの導入を発表し、資金管理や海外送金、カード決済などで取り扱いを開始しました。

両社が独自チェーンの運営や既存サービスへのステーブルコイン統合を進めるなか、ポリゴン・ラボは自社チェーン以外にもOMSを提供し、既存のブロックチェーンと銀行口座などの決済網を結ぶ方針を打ち出しています。

今回のトロン対応も既存ネットワークとの接続を拡大する戦略の一環であり、ポリゴン・ラボは資金移動が活発なチェーンへOMSの提供範囲を広げる方針を示すとともに、企業が既存のウォレットやコンプライアンス事業者を維持したまま必要な機能を組み込める構成を採用しています。

※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=157.91 円)

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Source:Polygon Labs公式ブログ
サムネイル:AIによる生成画像

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