
この記事の要点
- 中国提案のBaaS国際標準案がISOで新規プロジェクト承認
- 日本など各国参加でBaaS共通規格策定の議論が開始
まずはブロックチェーンを詳しく
中国発ブロックチェーンBaaS規格がISO立項
2026年8月3日、中国が主導する国際標準「ブロックチェーンと分散型台帳技術 BaaSの技術的枠組みと機能要件」が国際標準化機構(ISO)で新規プロジェクトとして承認されたことが明らかになりました。
中国国営メディアの報道によると、今後は日本を含む各国の専門家が規格策定に参加し、BaaS(Blockchain as a Service)の技術要件や機能要件に関する国際標準の議論が進められる予定です。
対象となるBaaSは、ブロックチェーン基盤をクラウド経由で提供するサービス形態で、企業での導入が広がるなか、国際的な共通規格の策定が進められます。
業界調査機関の統計では、BaaS上のブロックチェーン応用プロジェクトは10万件を超え、サプライチェーン金融や商品トレーサビリティ(流通履歴の追跡)、電子証拠保全など幅広い分野で利用されています。
新規格では、BaaSプラットフォーム間の移行の難しさや、システム間の相互接続コストの高さといった課題の解消を目指すと報じられています。
SWIFT共有元帳が初期利用段階に
ブロックチェーン標準化で中国が積んだ布石
国内規格の整備とTC590の役割
今回の立項に先立ち、中国国内では土台となる国家標準「ブロックチェーンと分散型台帳技術 参考アーキテクチャ」が2023年5月23日に公布され、同年12月1日に施行されています。
参考アーキテクチャの整備に続き、中国ではサービス提供を対象とした国家標準計画「ブロックチェーンと分散型台帳技術 サービス運営 第1部分:BaaS共通技術要件」も2023年12月1日付で通知されました。
同計画の起草には杭州趣鏈科技や浙江大学、中国科学院計算技術研究所のほか、螞蟻区塊鏈科技(アントグループ系)や騰訊雲計算(テンセントクラウド)など主要企業・研究機関が参加しました。
これらの企業・研究機関による計画を取りまとめる全国ブロックチェーン・分散型台帳技術標準化技術委員会(TC590)は、工業情報化部の業務指導の下で活動しています。
TC590はISO/TC 307の国内対応窓口も務めており、ISO/TC 307では利用者・アプリケーション・システム間の相互運用性やデータ交換を支える規格づくりが進められてきました。
ブロックチェーン基盤・契約・データの3領域要件
こうした取り組みを土台として今回立項された規格では、BaaSの技術要件を3つの領域に分けて定める方針が示されています。
| 基盤・ネットワーク | 下層リソースとブロックチェーンネットワークの構築・運用を規範化 |
| サービス管理・スマートコントラクト | プラットフォームのサービス目録と、スマートコントラクトの全ライフサイクル管理の手順を統一 |
| データ連携・セキュリティ | オンチェーンのデータへのアクセス、プライバシー保護、セキュリティ・コンプライアンスの仕組みを明確化 |
仮想通貨基盤BaaSの選定・移行が容易に
報道では、この標準が世界のBaaSプラットフォームの構築や企業の製品選定に共通の参照基準を提供し、応用の普及も後押しする役割を担うと説明されています。
共通の基準が整えば、企業は事業者ごとに異なる仕様だけでなく、国際規格に沿った項目も踏まえて、導入するBaaSを比較・選定できるようになります。
その結果、BaaSプラットフォーム間の移行やシステム接続に伴う負担の軽減も期待され、利用中のサービスからの乗り換えや複数サービスの併用も検討しやすくなると報じられています。
中国がMbridge展開へ
ブロックチェーン標準策定に日本含む各国参加
国際標準の策定が進む一方、中国国内では国家税務総局などの当局が融資審査の基盤としてブロックチェーンの活用を奨励しており、標準化と並行して実利用の拡大も進められています。
今回の立項を受け、日本を含む複数の国が専門家を派遣し、国際標準の策定作業に参加する予定です。
参加国は欧州・アジア・アフリカにまたがっており、それぞれ異なるBaaSの運用実態を共通の技術要件へどのように反映するかが今後の議論のテーマとなります。
ISOでの審議を通じて新規格の内容が具体化する見込みで、策定の進捗については央視新聞をはじめとする中国側の発表で順次明らかになる見通しです。
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Source:央視新聞報道
サムネイル:AIによる生成画像

3 時間前
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