ブラックロックが「JPYSC」連携に参画、SBIらとオンチェーン金融構築へ

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この記事の要点

  • SBI・ブラックロック・スターテイル、基本合意を締結
  • 円建てステーブルコインとトークン化MMFの接続を検討

JPYSC活用拡大へ、BR含む3社が合意

SBIホールディングスとスターテイルは2026年10月27日、世界最大の資産運用会社ブラックロックとの間で、円建てステーブルコイン「JPYSC」とトークン化マネー・マーケット・ファンド(MMF)の連携に向けた基本合意書を締結したと発表しました。

今回の協業では、日本で発行される信託型ステーブルコインと、ブロックチェーン上で発行・流通する金融商品を結び付け、円建て資金を活用したオンチェーン金融取引の実現を目指しています。

その実現に向けて3社は、技術・インフラ、事業・販売、規制・市場整備の3領域で連携の可能性を検討し、国内外の金融機関や事業者にも開かれた金融基盤の構築を進める方針です。

ただし、今回の発表は連携可能性を検討するための基本合意にとどまり、具体的なサービスの提供時期や接続対象となる金融商品の詳細は未公表となっています。

3社協業の狙いと検討領域

技術から規制まで3領域で連携体制

発表によると、ブラックロックはトークン化MMFに関する国際的な知見とネットワークを持ち寄り、SBIグループは金融サービスの顧客基盤や規制対応のノウハウを生かす方針です。

SBI側ではSBIグローバルアセットマネジメントをはじめとするグループ各社が協業に関わり、スターテイルはオンチェーン金融に関する技術基盤を提供するとしています。

今回の協業は3社に限定されるものではなく、国内外の金融機関や事業者を含む幅広い市場参加者にも開かれており、多様なパートナーとの連携や対話を通じた市場環境の整備も検討対象となっています。

SBIホールディングスの北尾吉孝代表取締役会長兼社長は「オンチェーン金融への移行はもはや避けられない時代の流れ」と述べ、日本が世界をリードするためには早期の備えが不可欠だと強調しました。

JPYSC、201億円突破も流通に壁

3社が連携を検討するJPYSCは、SBIグループとスターテイルが共同開発した国内初の信託型円建てステーブルコインで、2026年6月24日にSBI VCトレードの口座内限定で先行提供が始まりました。

発行残高は2026年9月7日時点で約201億円相当に達し、発行体のSBI新生信託銀行は裏付けとなる信託財産のうち10億円について、短期国債による運用開始を発表しました。

JPYSCは資金移動業型のステーブルコインに適用される100万円の送金・残高制限を受けない信託型として発行されており、法人を含む大口取引への利用も想定されています。

ただし、先行提供では外部ウォレットへの移転が制限されており、SBIグループは関係法令や税務実務の整理、監督当局による確認を経て、パブリックチェーン上での流通へ移行する方針を示しています。

トークン化MMFの実績と残る不確定要素

協業相手のブラックロックもトークン化金融商品を展開しており、2024年3月にはSecuritize(セキュリタイズ)と共同でトークン化ファンド「BUIDL」を立ち上げました。

BUIDLは米国短期国債や現金、レポ取引などを投資対象とし、複数のブロックチェーンへ展開されており、2026年10月18日の報道では運用規模が約23億ドル(約3,620億円)に達したと伝えられています。

ブラックロックは同年8月にも、ステーブルコインの準備金運用を想定した「BRSRV」など、新たなトークン化MMFの投入を発表しており、トークン化金融商品の提供範囲を拡大してきました。

今回の基本合意では接続対象となる個別ファンドや取引方式は示されておらず、ブラックロック・ジャパンの橋本幸子代表取締役社長は、SBIグループやスターテイルとの協業を通じて、トークン化MMFとJPYSCの連携可能性を追求する考えを表明しました。

JPYSC構想、決済から資産取引へ拡大

SBIホールディングスとスターテイルは2026年10月16日、米ドル建てステーブルコイン「Open USD(OUSD)」を推進する「Open Standard」への参画を発表し、JPYSCとの相互運用に向けた実証実験を検討する方針を示しました。

この計画は円建てと米ドル建てのステーブルコイン間の相互運用を対象としており、両社は国際的な資金移動の迅速化や決済効率の向上を目指すとしています。

今回のブラックロックとの基本合意では、通貨間の決済に加えてトークン化金融商品との接続も新たな検討対象となり、SBIグループとスターテイルが進めるJPYSCの利用構想は、国際決済から資産取引の領域へと広がっています。

※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=157.54 円)

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Source:SBI発表
サムネイル:AIによる生成画像

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