フランス大統領「破壊行為には代償を」 全土で暴動や略奪、2人が死亡

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(CNN) フランスのエマニュエル・マクロン大統領は18日夕、全土で暴動や略奪が相次ぐ事態を受けて国民向けに演説を行った。フランスでは平和的な反政府デモが大規模な暴動に発展。警官1人とデモ参加者1人が命を落とし、市庁舎の建物は放火されて焼け落ちた。

マクロン大統領は演説の中で、「破壊した者は代償を払わなければならない。略奪した者は弁済しなければならない。共和国を転覆させようとした者には責任を負わせる」と強調した。

暴動や略奪には「極左勢力の扇動分子にさまざまな非行集団が加わった」との見方を示し、「フランスの人々がどうしたら、フランスに対してこんなことができるのか」「こうした行為は正当化することも、説明や言い訳をすることもできない」「今夜、我々の誰もが怒りと恥辱を感じている」と語った。

一方で、政府は国民の不満に耳を傾けるべきだとの認識を示し、抗議デモ参加者の多くは暴動に加わっていないと指摘。「昨日は何十万人もの国民が、正当な要求を掲げてデモに参加した」「破壊や略奪を行う者と、後者を混同することがあってはならない」と訴えた。

その上で、週内に学生や教員、労働組合員など関係者を集めて「具体的な提案」について話し合うよう、政府に指示したことを明らかにした。

今回の暴動では18日にかけ、少なくとも2人が死亡した。ローラン・ヌニェス内相によると、パリの南西に位置するナントでは、22歳の警官が車にはねられて死亡した。

CNN提携局のBFMTVは18日、パリ警察の話として、パリ北部で「心肺停止」に陥ったデモ参加者1人が死亡したと伝えた。

ヌニェス内相によると、警察は2000人以上を拘束した。負傷した警官は600人を超えているという。

BFMTVによれば、18日にはSNSで拡散した「運動継続」の呼びかけに応じてパリ市内のレピュブリック広場に数十人が集まり、警察が催涙ガスを使用した。中部リモージュでは17日、築143年の市庁舎が放火され、尖塔が倒壊する映像が流れている。マルセイユでは、覆面姿で全身黒ずくめの集団が市庁舎に押し入って建物を破壊。リヨンでは観光局が放火された。

パリ市内では抗議運動が収束しつつあった17日夜、若者グループによる商店の略奪や放火が相次ぎ、警察が催涙ガスや警棒を使って鎮圧した。大手スーパーのカルフールは18日、全土で約1500店舗が暴動の被害に遭ったことを明らかにした。

今回の抗議運動は学生主導で9月に始まり、老朽化する校舎や生活費の急騰、政府の無策ぶりを批判する抗議デモとして全土に広がった。しかしそれまでは大部分が平和的に行われていた。

ヌニェス内相は17日、パリ市内の11万人を含めてフランス全土で約55万人が街頭デモに参加したと発表。主催者は、参加者はそれよりはるかに多かったとしている。

フランスに連帯する若者の抗議運動はベルギー、アルバニア、イタリアにも広がった。イタリアのミラノでは18日、警察が70人以上を逮捕したとCNN提携局のスカイTG24は報じている。

ロイター通信は18日、ミラノでは2日連続で警官隊とデモ隊が衝突し、警察が催涙ガスや放水銃を使用したと伝えた。スカイTG24が流した映像には、ミラノ市内のスーパーが略奪されて、割れたガラスや商品が床に散乱する様子が映っている。

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