(CNN) 米マイクロソフト共同創業者のビル・ゲイツ氏は26日、人工知能(AI)に対して大幅な制限を設けることを提唱した。さもなければ、たとえAIの恩恵があったとしても、それを圧倒するような危害が人間に対して加えられかねないと警鐘を鳴らしている。
ゲイツ氏は同日、「激動のAI時代が到来。我々が今下すべき重大な選択」と題する6000語の論考を発表。「AIは発明史上最高の平等をもたらす存在か、あるいは最悪の不平等の根源のいずれかになるだろう」と予測した。
ゲイツ氏以外にも、AIの急激な進化を懸念する発言はIT業界トップなどから相次いでいる。AI企業やウォール街が急ピッチで開発を推し進めようとする中で、ゲイツ氏の今回の論考は一部のAIモデルの挙動や雇用喪失の可能性に対する不安を一層増大させる内容だった。
ゲイツ氏は世界一の富豪であり、20世紀のパーソナルコンピューター革命を主導した人物でもある。しかし、次の革新技術であるAIが社会にもたらす破壊的な影響力は、比べものにならないほど大きいと論じている。
「この新たなAI時代への変遷は、最もうまくいったとしても、人類史上最大級の激動の時代になるだろう」「この課題に対し、指導者や専門家、社会が適切に向き合っている兆候は見えない」
AIは農業や医療などの分野で大きな恩恵をもたらし得るとゲイツ氏は言う。半面、失業の増大、子どもの教育や社会的発達の阻害、犯罪や不正行為への悪用といった重大なリスクも伴うと指摘した。
「AIモデルは威力を強めるほど我々の利益に相反する行動を取るようになり、我々には制御できなくなる可能性がある」とゲイツ氏は説き、そうした重大なリスクは早急に制御しなければならないと警告する。
「もしも誰かが、世界規模でAIの進化を減速させるための実現可能な計画を持っていたとすれば、私はきっと支持するだろう」
「だがそうなるとは思えない。地政学的な動機、経済的な動機があまりにも激しく全力推進を突き動かしている」
CNNで放送されるインタビューの中でもゲイツ氏は、自身の予想を超えるペースでAIモデルの威力が激増したと述べ、こう語った。
「AIは今や、サイバー攻撃のリスク、生物テロのリスク、社会心理的なリスクを生じさせる能力を持つようになった」「そうしたモデルを検証する具体的な基準も、被害を最小限に抑えるための行動も完全に欠落していることに、ある種の衝撃を受けたと言わざるを得ない」
論考の中でゲイツ氏は、人間の労働力がAIに取って代わられるペースを減速させる目的で、人間の従業員の給与に対する課税と同じようにAIやロボットに対しても税金をかけることを提唱した。さらに、人間のみが担う業務を確保すべきだとの考えも示した。
「指導者たちに伝えたい。我々には今、行動を起こすチャンスがある。失業が急増し、地域社会が傷つき、一般の信頼が損なわれる前に」「誰もが確実にAIの恩恵を受けられるようにすることはできる。他国と共に取り組んで、この国家的・世界的課題に対応することはできる」

2 時間前
2




English (US) ·
Japanese (JP) ·