ヒマラヤで新種”笑顔のクモ”が発見される【閲覧注意】

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ヒマラヤ山脈で「笑顔のクモ」が見つかる

今回の発見は、最初から「笑顔のクモ」を探す調査で見つかったものではありません。

もともと研究チームは、ヒマラヤ地域の生物を調べる調査を行っており、主な対象はアリでした。

しかし調査中、インド森林研究所の Ashirwad Tripathy 氏が高地で見つけたクモの写真を、地域自然史博物館の Devi Priyadarshini 氏に送りました。

その写真には、葉の裏側にいた小さなクモが写っていました。

Priyadarshini 氏は、その腹部の模様を見て驚いたといいます。

というのも、その姿がハワイで有名な「ハッピーフェイス・スパイダー」によく似ていたからです。

ハワイのハッピーフェイス・スパイダーは、和名では「ニコヤカヒメグモ」とも呼ばれており、腹部に笑顔のような模様を持つことで知られています。

正式には Theridion grallator という種で、赤や黒、白の模様が組み合わさり、個体によってさまざまな顔のようなパターンが現れます。

このように、同じ種の中で複数の模様が見られる性質は「多型」と呼ばれます。

画像ヒマラヤで見つかった”笑顔のクモ” / Credit:Ashirwad Tripathy(Forest Research Institute)et al., Evolutionary Systematics(2026), CC BY 4.0

今回ヒマラヤで見つかったクモも、腹部に似たような模様の多様性を持っていたため、研究者たちは本格的な調査を始めました。

調査は2023年から2024年にかけて、ウッタラーカンド州の3地域で行われました。

研究チームは、葉を叩いて落ちてきた生物を採集する方法、草を網で払う方法、直接捕獲などを組み合わせてクモを集め、顕微鏡で体の形や雌雄の生殖器の構造が詳しく調べられました。

さらに、脚からDNAを抽出し、特定の遺伝子領域を比較する解析も行われました。

その結果、見た目の模様だけでなく、体の細かな構造や遺伝的な違いからも、既知の種とは異なる新種だと判断されました。

新種名 Theridion himalayana は、発見地であるヒマラヤ山脈に敬意を込めたものです。

では、この新種はどのような特徴を持ち、ハワイのクモとは何が違うのでしょうか。

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