(CNN) 「Brick」はなんならその存在を知る前から、ずっと使ってみたくてたまらなかった。筆者は他のものではスマホ依存を抑えることができなかったからだ。iOSの「スクリーンタイム」やAndroidの「Digital Wellbeing」といった標準機能でアプリの使用を制限しようとしたこともあるが、これらの機能は自由度が高すぎて、結局だらだら使ってしまう。だからこそ、話題のこの正方形のガジェットがどれだけこの闘いに対処できるのか試してみることにした。
まず言える最高のニュースは、Brickは実際に効果があるということだ。それも自分に限った話ではない。Brickが幅広い人にどれだけ役立つかを知るため、1カ月以上テストし、さらに同僚にも参加してもらった。スマホ依存の度合いは人それぞれなので、その違いも見てみたかったのだ。早速その結果を紹介しよう。
Brickの仕組みと使いこなし方

Henry T. Casey/CNN Underscored
Brickは筆者の親指ほどの大きさしかなく、見た目もプラスチックとゴムと磁石でできているだけのようだが、他ではなかなかできないことをやってのける力がある。四六時中インスタグラムを開いてしまうのを止めてくれるのだ。使い始めるのは簡単で、箱を開けてQRコードを読み取り、Brickアプリをダウンロードする。セットアップの手順に従って無効にしたいアプリを選択したら、アプリのメインタブにあるBrickデバイスのボタンをタップして、スマホの上部をBrick本体にタッチするだけだ。
この時点から、設定時に選択したアプリは無効になる。有効にするには、アプリでUnbrickをタップしてBrickに再度スマホをタッチする。どうしても必要な場合には緊急的にUnbrickすることもできるが、筆者は一度も使わなかった。筆者は依存性の高いアプリにアクセスできないようにするため、インスタグラムやフェイスブック、ディスコードといったSNSをまとめて設定した。
Sophie Shaw/CNN Underscored
幸運にも初めてBrickを使い始めた晩に、友人のサラから最大のBrick活用法を教わった。それはBrick自体を家に置いておくべきというものだ。つまり、友人や家族と一緒にいる時間をもっと充実させたいと思っているなら、外出中にUnbrickできないようにすべきだということだ。だからこそBrickは磁石式のデザインになっているのだろう、筆者は自宅のドアや冷蔵庫などに貼り付けておくようにしている。
実際に家に置いたまま外出してみると、インスタグラムのDMやさまざまなSNSのタイムラインは後回しでいいのだと受け入れられた。そして数日間、続けて外出してみて、その感覚が本当だとわかった。
CNN Underscored担当副社長のマイク・ブルーノはBrickのスケジュール機能を多用するようになり、夜は音楽・電話・メッセージ・リモート系のアプリだけを許可して、日中は「すべてのソーシャルメディア」をブロックした。ただ後者は仕事の面で問題になった。ブルーノはSNSチームを管理しており、SNSの状況を確認する必要があるからだ。これは多くの人が抱える現実的な問題で、仕事にスマホが欠かせないケースは少なくない。ブルーノは妥協策を見つけ、毎日1時間の枠を設けて、チームの投稿を確認できるようにした。

Henry T. Casey/CNN Underscored
Brickは実際に画面利用時間を減らしてくれた
テストを始める前の週のスクリーンタイムは1日平均6時間56分だった。これは自分にとって普通だと言える。だからこそ、Brickを使い始めた最初の1週間で1日平均3時間44分という最少時間を記録したときは効果を実感した。
同僚2人は、筆者のベストな週と同じくらいの状態からスタートした。コピーエディターのレナ・ベハールとファッション・美容エディターのソフィー・ショウは、いずれもBrickを使い始める前のスクリーンタイムの1日平均は約3.5時間だった。2人のBrickの使い方は正反対で、ベハールはフェイスブックとインスタグラムだけを封印し、ショウはChromeやGmail、Spotifyなど必須のアプリ八つ以外すべてをブロックした。ベハールは最大40分の削減にとどまったが、ショウは最もすばらしい結果を出し、1日わずか59分となった。

Henry T. Casey/CNN Underscored
Brickで違う結果になった人もいる
スタッフ全員が筆者と同じ反応を示したわけではない。ベハールは、以前ほどスクリーンタイムが減らなくなってきたものの、スマホであまり気にならない使い方をするようになったと気づいたという。主に読書やWikiでの調べものに使うといった具合だ。おかしなことに、インスタグラムはDMやストーリーズで見逃している投稿を知らせるメールを送ってきており、FOMO(取り残されることへの恐怖心)を利用してユーザーを元の習慣に引き戻そうとしているようだ。
テスティングチームのライター、ジョー・ブロスは、感想を聞いた時点でBrick生活1カ月目の半ばだった。スクリーンタイムはまだ1日平均6時間ほどだが、この取り組みを通じて自己認識が高まったことに満足していて、まだどれだけ削減できるかや、通知やアプリの多くが実際にはそれほど緊急ではないことに気づけたという。
結論

Henry T. Casey/CNN Underscored
Brickについて最も伝えたいのは、単にスクリーンタイムを減らすだけでなく、その時間をもっと生産的に使えるようになった人もいるということだ。テストを始めて1カ月後、自分は個人的なニュースレターを再開し、初めて毎週の配信スケジュールを守れるようになった。ショウは編み物を進めるのに「本当に役立った」と話し、ブルーノは本や長文記事を読む時間を長くとれるようになったと語った。睡眠の質の向上を挙げた同僚もいる。使い始めてから、就寝前にSNSを使うのをやめられるようになり、以前より楽に眠れるようになったそうだ。
中でも興味深いデータの一つは、CNN Underscoredでアウトドア・持続可能な暮らし・ペット担当エディター、カイ・バークハートのものだ。Brickを使い始めて7カ月になるが、オンにしたり、オフにしたりを繰り返しながら、最終的にスクロールしたい欲求を感じたときだけBrickを使うようになり、そしてまったく使わなくなったという。その代わり今はスマホを別の部屋に置くようにしているそうで、これは小さな画面の束縛から逃れようとしている人にとって良い第一歩だといえる。自分もすでにバークハートと同じ段階に来ているかもしれないと思うし、たとえBrickを熱心に使っていた時期が一時的なものだったとしても、それは依存脱却の過程における重要な段階だとも思う。もしかしたら、Brickと決別するときがきたと感じたら、両親に譲るかもしれない。恩をつなぐ、というやつだ。
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本稿はCNN Underscoredのヘンリー・T・ケイシー記者による製品レビュー記事です。
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