
この記事の要点
- SEC委員長、CLARITY法案の上院採決「9月15日」に言及
- 仮想通貨の資金調達新規則も提案、法制化を推進
アトキンスSEC委員長「9月15日に上院で採決」
米SEC(証券取引委員会)のポール・アトキンス委員長は2026年9月2日、Fox Businessのインタビューで、仮想通貨市場構造法案「CLARITY(クラリティ)法案」をめぐる9月15日の上院での手続き採決について言及しました。
アトキンス委員長は「上院で可決され、最終的には大統領の署名に送られることを期待している」と述べ、仮想通貨をめぐるルールを法律として定めることの重要性を強調しました。
同委員長は、SECには現行法のもとでも規則を整備する権限がある一方、将来の委員会によって変更される可能性があると指摘し、長期的に安定した制度を築くには法律による裏付けが必要だと説明しています。
あわせて、SECが8月18日に提案した新規則「Regulation Crypto Assets(レギュレーション・クリプトアセット)」についても説明し、米国を仮想通貨の世界的な中心地にするという政権の方針を実現する上で「これまでで最も歴史的な一歩」と位置付けました。
仮想通貨の国際ルールを動かす米国法
SEC、仮想通貨の規制整備と不正摘発を推進
証券登録なしの調達ルート2本を新設へ
SECは3月に公表した解釈指針を踏まえ、「Regulation Crypto Assets」で仮想通貨に関連する投資契約に適した証券募集制度を新たに設けると説明しています。
SECは証券法上の登録義務を免除する2つの資金調達ルートも提案し、小規模な募集では4年間で最大500万ドル(約7億9,000万円)、より大規模な募集では年間最大7,500万ドル(約119億円)まで認める方針です。
発行体が投資契約で約束した本質的な経営努力を完了または停止したと認められた場合には、一定の条件のもとで対象となる仮想通貨を「投資契約」として扱わないセーフハーバー(安全港)条項も盛り込まれています。
アトキンス委員長は、過去の「執行による規制」がイノベーターを海外へ追いやったとの認識を示し、ブロックチェーン時代に合わせた規則の近代化によって米国への回帰を促す考えを示しました。
「法律が必要」クラリティ法案の重要性を強調
アトキンス委員長は「議会が動かなくても我々には権限がある」と述べ、議会の対応を待たずに規則整備を進める方針を明らかにしています。
また同委員長は、SECによる規則整備と並行して議会による法制化も求め、CLARITY法案が上院を通過して大統領の署名へ送られることに期待を寄せました。
同法案は2025年7月に下院を賛成294・反対134で通過し、2026年5月には上院銀行委員会でも15対9で可決され、本会議での審議に向けた調整が残されています。
ジョン・スーン院内総務は8月8日、法案の審議入りに向けた動議への討論打ち切りを申し立て、上院では9月15日に手続き採決が行われる予定となっています。
詐欺・会計不正に対応する専門部隊が始動
アトキンス委員長は規制改革に加えて不正取締りにも言及し、「市場の監視は極めて重要だ」と強調しています。
SECは2026年7月7日、個人投資家を狙う詐欺や相場操縦などを取り締まる「リテール詐欺ワーキンググループ」を執行部門内に設置しました。
8月5日には会計不正や財務報告の虚偽記載などを追及する「財務報告・会計ユニット」も、執行部門内の専門組織として新たに立ち上げました。
同委員長は、嘘や不正、盗みを働く者を市場から排除する必要があると述べ、不正行為が市場への信頼を損なうとの認識を示しています。
上院採決9月15日へ、交渉継続
業界・議会が連携、クラリティ法案成立を急ぐ
CLARITY法案の早期成立を求める声は業界からも上がり、ホワイトハウスで開かれた会合では法案が主要な議題となりました。
米大手仮想通貨取引所Coinbase(コインベース)のブライアン・アームストロングCEOは同会合で、9月15日の手続き採決を「最も重要な次の一歩」に挙げ、法案への超党派の支持を呼びかけました。
9月15日の手続き採決で討論打ち切りを可決するには全議員が投票する場合60票が必要となり、53議席の共和党は民主党議員などからの支持確保を迫られます。
法案に盛り込む倫理規定などをめぐって与野党の調整が続いており、9月15日の手続き採決まで超党派の支持確保に向けた協議が続く見通しです。
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=158.85 円)
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Source:Fox Businessインタビュー動
サムネイル:AIによる生成画像

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