(CNN) 1836年のアラモの戦いで使用された可能性のある鉄製の砲弾が、米テキサス州で発掘された。研究者らが明らかにした。この場所で完全な形で発見された同種の遺物は、これが2例目となる。
考古学者らは6月、同州サンアントニオのアラモ教会付近で、手つかずの土壌層の下を掘り起こしていたところ、地表からわずか約1メートルの深さで、損傷のない砲弾を発見した。砲弾は6ポンド(約2.7キログラム)砲から発射されたものと思われる。同じ研究チームは3月、約1.8メートル離れた地点で4ポンドの青銅製の砲弾を発見していた。その日はアラモの戦い190周年記念日の前日。この地域で完全な形で砲弾が見つかったのはこれが初めてだった。
アラモの戦いは、テキサス革命における最も重要な戦いの一つとして知られる。この反乱によってテキサスはメキシコから独立。アメリカ合衆国の州となるまでの約10年間、共和国として存続した。テキサスに入植したアングロアメリカ人入植者であるテキサンと、テキサス生まれのメキシコ系アメリカ人であるテハノは、共にメキシコ軍と戦い、13日間テキサスを守り抜いたが、最終的に敗北を喫した。この戦いにちなんだ「リメンバー・アラモ!(アラモを忘れるな!)」という言葉は、今も人々の心に深く刻まれている。
アラモの戦いの後、メキシコ軍は戦場跡を略奪し、残された大砲を将来の軍事利用のためにすべて持ち去った。戦場跡からはほとんどの武器が消えたとされる。

ほぼ2世紀にわたって発掘されることのなかった青銅の砲弾(左)と鉄製の砲弾/Alamo Trust
非営利団体アラモ・トラストの考古学ディレクターを務めるティファニー・リンドリー博士は、最近行われた2回の発掘調査を指揮。発見された遺物について「非常に驚くべき点は、メキシコ軍が見逃していたことだ」「しかも二つの砲弾は190年間手つかずのまま残っていた。今もそこに存在している」と語った。
研究者たちは二つの砲弾を詳しく調べ、使用されている金属の種類を判別。戦闘で使用された大砲に関する歴史的知識に基づいて、それぞれの砲弾がどちらの陣営のものかを特定した。リンドレー氏によると、青銅製の砲弾はメキシコ軍のもので、鉄製の砲弾はテキサス軍のものだった可能性が高いという。

デジタルキャリパーで鉄製砲弾の大きさを計測する歴史家・上級研究員のコルビー・ラナム氏/Alamo Trust
長年にわたる土地の利用や建設、発掘にもかかわらず、現地の史跡の一部は手つかずのまま残っていると、リンドリー氏は述べた。二つの砲弾が見つかった場所は、現場の建設工事により今年に入るまで調査が行われていなかった。
アラモの戦いの遺産は現在もなお生き続けている。復元された史跡を管理するアラモ・トラストは、7億ドル(約1130億円)規模の改修プロジェクトを発表。アラモ教会など現存する建造物と戦場跡の保存に取り組むとしている。さらに、敷地内には新しいビジターセンターと博物館が建設される予定だ。
博物館とビジターセンターは2028年春に開館予定で、アラモの戦いに関する遺物が展示される。アラモはユネスコ世界遺産に登録されているサンアントニオ伝道施設群と呼ばれる施設の一つを構成する。これはこの史跡が高い文化的・歴史的重要性を有することを意味する。

1 ヶ月前
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