
この記事の要点
- SEC、T. Rowe Priceのアクティブ運用型仮想通貨ETFを承認
- BTC・ETHなど15銘柄が投資対象、USDCも現金扱いで保有
まずは仮想通貨ETFを詳しく
T. Rowe Price、仮想通貨ETFでNYSE上場へ
SEC(米証券取引委員会)は2026年6月12日、米資産運用大手T. Rowe Price(ティー・ロウ・プライス)によるアクティブ運用型仮想通貨ETF(上場投資信託)の上場・取引を承認しました。
今回承認されたETFは、指数連動型ではなく、運用担当者が複数の仮想通貨から投資対象を選ぶアクティブ運用型で、NYSE Arca(NYSEアーカ)への上場が認められました。
投資対象にはビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)
エックスアールピー(XRP)を含む複数の仮想通貨(暗号資産)が組み込まれる予定で、投資家は1本のETFを通じて分散投資を行えるようになります。
SECは2025年9月に導入された仮想通貨ETF向けの汎用上場基準を踏まえつつ、アクティブ運用やステーブルコインの保有を含む今回のファンドについて個別に承認しました。
仮想通貨ETF上場手続きを簡略化
指数連動型と異なる裁量型運用、15銘柄が対象
時価総額上位10銘柄の指数をベンチマークに
同ファンドはアクティブ運用を通じて仮想通貨への長期的な資本成長を目指しており、その運用成績を測る基準として「FTSE Crypto US Listed Index」という指数を採用しています。
この指数は時価総額上位10銘柄の仮想通貨で構成されており、各銘柄を時価総額の平方根に基づいて加重することで、市場全体の値動きを反映する仕組みとなっています。
一方で同ファンドは指数の構成をそのまま再現するのではなく、運用担当者が銘柄の入れ替えを行いながらベンチマークを上回る運用成績を目指す点が特徴です。
SECは承認命令のなかで、汎用上場基準を満たす指数連動型ポートフォリオにアクティブ運用を加えた場合の影響を検証しており、価格操作への耐性や裁定取引機能は維持されるとの見解を示しました。
適格資産は15銘柄、SHIB・DOGEも対象に
運用担当者が選択できる投資対象は、汎用上場基準が定める保有要件を満たす「適格資産」に限られており、スポンサーは承認時点で次の15銘柄を対象として挙げています。
| ビットコイン | BTC |
| イーサリアム | ETH |
| ソラナ | SOL |
| リップル | XRP |
| カルダノ | ADA |
| アバランチ | AVAX |
| ライトコイン | LTC |
| ポルカドット | DOT |
| ドージコイン | DOGE |
| ヘデラ | HBAR |
| ビットコインキャッシュ | BCH |
| チェーンリンク | LINK |
| ステラルーメン | XLM |
| シバイヌ | SHIB |
| スイ | SUI |
これらの適格資産はベンチマーク指数の構成銘柄と必ずしも一致しておらず、シバイヌ(SHIB)やドージコイン(DOGE)など時価総額上位10銘柄に含まれない資産も対象となっています。
実際の保有銘柄数は通常5〜15銘柄を想定しており、市場環境によっては5銘柄を下回ったり15銘柄を上回ったりする場合もあるとしています。
USDCは「トークン化された現金」扱い
ファンドは適格資産として指定された仮想通貨に加え、ステーブルコインを保有することも認められており、USDコイン(USDC)は投資目的ではなく、経費の支払いや資産購入に用いる「トークン化された現金」として位置付けられています。
ファンドは保有するステーブルコインの数量を毎日ウェブサイト上で開示する方針で、USDCの保有状況も継続的に公表されます。
開示不足なら取引停止、厳格な情報管理体制
アクティブ運用では運用会社の裁量が大きくなることから、NYSE Arcaは情報管理や開示に関する追加要件を設けています。
スポンサーや関係者には、ポートフォリオ構成や変更に関する情報へのアクセスを制限するファイアウォールの構築・維持が求められているほか、重要な未公開情報の不正利用や外部流出を防ぐための社内方針や管理手続きの整備も義務付けられています。
NYSE Arcaは、保有資産の情報がすべての市場参加者へ同時に伝わっていないと判断した場合、情報開示が完了するまで当該ETFの取引を停止するとしています。
これらの情報管理体制は上場後も維持する必要があり、同ETFは継続上場基準を満たさなくなった場合、NYSE Arcaによる上場廃止手続きの対象となります。
メルコイン、DOGE・SHIBなどを追加
米仮想通貨ETF市場拡大、アクティブ型も対象に
米国では2025年9月にコモディティ連動型ETFの汎用上場基準が導入され、取引所は一定の条件を満たす仮想通貨ETFをSECの個別審査なしで上場できるようになりました。
今回のファンドはアクティブ運用やステーブルコインの保有を含むことからSECによる個別審査の対象となり、指数連動を前提としない仮想通貨ETFとして承認されています。
承認命令では、アクティブ運用やステーブルコインの保有を組み込んだ場合でも、価格操作への耐性や裁定取引の機能は維持されるとの判断が示されました。
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Source:SEC承認命令
サムネイル:AIによる生成画像

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