SEC「株式連動トークンの規制案」公表へ|株式の24時間取引が視野に

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この記事の要点

  • 米SECが株式連動トークン取引の新規制案を週内公表へ
  • SEC公表後、株式の24時間取引制度化が射程に

まずはトークン化株式を詳しく

米SEC、株式トークン取引の規制案を公表へ

2026年5月18日、SEC(米証券取引委員会)がブロックチェーン上で株式の値動きに連動するトークンの取引を認める新たな規制枠組みを、早ければ今週中にも公表する見通しであることがブルームバーグの報道で明らかになりました。

制度案では、革新的な金融サービスを一定条件下で試験運用できる「イノベーション適用除外」の活用が想定されており、トランプ政権下で進むデジタル資産規制の方向転換を象徴する施策として、トークン化証券の制度整備が一段進むとの見方も広がっています。

実現すれば、個人投資家は米国上場株に連動した仮想通貨型トークンを24時間売買できるようになる見込みで、従来の取引時間に縛られない取引環境の整備も進み始めています。

SEC内部で議決権や配当を伴わない価格連動型の商品として整理する方向で調整が進められているとも伝えられており、証券性の扱いを巡る議論も水面下で本格化しています。

株式トークン市場、オンド6割で勢力図鮮明

第三者発行を認める「適用除外」

報道によると、今回の枠組みでは第三者の企業が発行主体となり、対象企業の承認や関与を得ずに、株式の価値に連動するブロックチェーン上のトークンを発行できる仕組みが盛り込まれます。

発行されたトークンは従来の取引所を介さず仮想通貨プラットフォーム上で売買される方向で調整が進められており、既存株式に付随する議決権や配当権は原則付与されないとみられています。

SECがこれまで維持してきた仮想通貨関連商品への慎重姿勢から大きく踏み込む対応となる見通しで、市場ではトークン化証券関連銘柄への関心も強まり始めています。

オンドが8.8億ドル首位、保有者26万人超

RWA.xyzのデータによれば、トークン化株式市場では、Ondo(オンド)が8億8,800万ドル(約1,412億円)相当のトークン化資産を保有しており、市場シェアの約60%を占める最大手として存在感を強めています。

2位のxStocks(エックスストックス)は約3億9,400万ドル(約626億円)で続いており、市場全体でも資産数2,200種類超、月間取引量31億ドル(約4,930億円)、保有者数約26万7,710人まで増加するなど、取引規模は急速に膨らんでいます。

ウォール街の主要機関も対応を加速しており、DTCC(米証券決済機関)は2026年7月からトークン化証券の限定的な本番取引を開始し、年内に本格展開する計画を発表しました。

Nasdaq(ナスダック)は株式トークンの取扱いに向けた規則改正をSECに申請しており、NYSE(ニューヨーク証券取引所)もSecuritize(セキュリタイズ)との覚書を通じてオンチェーン基盤の構築に動き出しています。

制度整備の恩恵と残る投資家保護課題

支持派からは、24時間連続取引や決済高速化、海外投資家のアクセス拡大などを実現できる点を評価する声が出ており、一部の取引プラットフォームでは関連サービスの準備も進められています。

一方で、市場では慎重な見方も根強く、流動性の分散や投資家保護の水準、議決権・配当に関する株主権利の扱いなど、制度面では未解決の課題も残されています。

SECが正式に枠組みを公表すれば、ブロックチェーンベースの取引システムを既存の資本市場へ組み込む流れが制度面でも本格化する可能性があり、米国の規制方針が大きな転換局面を迎えることになります。

連邦と州で進む米国の仮想通貨規制

米国では、仮想通貨市場構造法案「CLARITY(クラリティ)法案」が5月14日に上院銀行委員会で可決されるなど、連邦レベルでもデジタル資産規制の整備が進んでいます。

州レベルでも、ミネソタ州が2026年8月から銀行や信用組合による仮想通貨カストディ業務を解禁するなど、各州でもデジタル資産関連制度の整備が広がり始めています。

SECが枠組みを正式公表した後は、パブリックコメントや業界調整を経て最終的な規則策定へ進む見通しで、DTCCによる7月の本番稼働計画など、市場インフラ側でも実装準備が本格化しています。

投資家側では、米国株の値動きを仮想通貨ウォレットから少額・24時間で追える取引環境が広がる一方、議決権や配当を重視する場合は現物株、価格連動型商品として柔軟性を重視する場合はトークン型商品を選ぶなど、用途に応じた使い分けも想定されています。

※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=159.04 円)

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Source:ブルームバーグ報道
サムネイル:AIによる生成画像

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